ブログ

2026.08.05

出っ歯(上顎前突)を放置するとどうなる?考えられるリスクと治療方法を解説

「前歯が出ているのが気になる」「口が閉じにくい」と感じていても、日常生活に大きな支障がないため、そのままにしている方は少なくありません。
しかし、出っ歯(上顎前突)は見た目の問題だけでなく、お口や全身の健康にもさまざまな影響を与える可能性があります。
今回は、出っ歯(上顎前突)を放置することで起こりうるリスクや治療方法について詳しく解説します。

出っ歯(上顎前突)とは?


出っ歯(上顎前突)とは、上の前歯や上顎が前方に突出している歯並び・噛み合わせのことです。

奥歯で噛んだときに上の前歯が大きく前に出ている状態で、以下のような特徴が見られます。

  • ・前歯が前方に突出している
  • ・口を自然に閉じにくい
  • ・唇を閉じると顎に梅干しのようなシワができる
  • ・横顔の口元が前に出て見える

出っ歯(上顎前突)の主な原因

出っ歯(上顎前突)は、歯並びだけでなく骨格や日常生活の習慣など、さまざまな要因によって引き起こされます。
原因は一人ひとり異なるため、適切な治療を行うためには原因を正しく把握することが大切です。

主な原因

・遺伝による骨格的な影響
上顎が大きく成長しすぎていたり、下顎の成長が不足していたりすると、上下の顎のバランスが崩れ、出っ歯になることがあります。
・指しゃぶりやおしゃぶり
指しゃぶりやおしゃぶりを長期間続けると、前歯に力がかかり続けるため、歯が前方へ傾きやすくなります。
・舌で前歯を押す癖(舌癖)
無意識に舌で前歯を押す癖があると、少しずつ前歯が前に押し出され、出っ歯の原因となることがあります。
・口呼吸
鼻炎やアレルギーなどが原因で口呼吸が習慣化すると、口周りの筋肉や舌の位置に影響を与え、歯並びや顎の発育が乱れることがあります。
・顎の成長バランスの乱れ
成長期に上顎と下顎の発育バランスが崩れることで、上顎前突が目立つようになる場合があります。

出っ歯(上顎前突)の
セルフチェック方法


「自分は出っ歯かもしれない」「歯並びが気になるけれど、矯正が必要なほどなのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。

出っ歯(上顎前突)は、前歯の突出だけでなく、口元の状態や呼吸の仕方にも特徴が現れることがあります。
まずは以下の項目をチェックしてみましょう。

出っ歯(上顎前突)のセルフチェックリスト

□ 口を自然に閉じようとすると力が必要になる
□ 唇を閉じると顎に梅干しのようなシワができる
□ 無意識のうちに口が開いていることが多い
□ 口呼吸をすることが多い
□ 前歯が唇より前に出ているように感じる
□ 横顔を見ると口元が前方に出て見える
□ 前歯で唇を噛んでしまうことがある
□ 前歯が乾燥しやすいと感じる
□ 転倒やスポーツの際に前歯をぶつけた経験がある
□ 家族に出っ歯の方がいる

3つ以上当てはまる場合は注意が必要です

上記の項目に3つ以上当てはまる場合は、出っ歯(上顎前突)の可能性があります。
特に「口が閉じにくい」「口呼吸になりやすい」「梅干しジワができる」といった症状は、上顎前突の方によく見られる特徴です。
ただし、実際に矯正治療が必要かどうかは、歯並びだけでなく、噛み合わせや顎の骨格、年齢なども含めて総合的に判断する必要があります。

気になる症状がある場合は早めの相談がおすすめ

出っ歯(上顎前突)は、見た目だけでなく、虫歯や歯周病、口臭、口呼吸などの原因になることがあります。
また、お子さまの場合は成長期に適切な治療を行うことで、顎の成長を利用しながら改善できる可能性があります。
セルフチェックで気になる項目があった方や、ご自身では判断が難しいと感じる方は、一度歯科医院で相談してみることをおすすめします。 

出っ歯(上顎前突)を
放置するリスク


虫歯や歯周病になりやすくなる

出っ歯の方は口が閉じにくく、口の中が乾燥しやすい傾向があります。
唾液には虫歯菌や歯周病菌の増殖を抑える働きがありますが、口腔内が乾燥するとその働きが弱まり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
また、歯並びの乱れによって歯磨きがしにくくなり、磨き残しが増えることも原因のひとつです。

口臭が発生しやすくなる

口呼吸になりやすい出っ歯の方は、お口の中が乾燥しやすくなります。
乾燥した状態では細菌が繁殖しやすくなるため、口臭の原因となることがあります。本人は気付きにくいケースも多いため注意が必要です。

見た目のコンプレックスにつながる

出っ歯は口元の印象に大きく影響します。
笑うと前歯が目立つことを気にして、人前で口元を隠したり、思い切り笑えなくなったりする方も少なくありません。
特に成人になってからコンプレックスを感じ、矯正相談に来院されるケースも多く見られます。

前歯をぶつけてしまうリスクが高い

前歯が前方に出ているため、転倒やスポーツ中の衝突などで歯を強くぶつけやすくなります。
通常よりも前歯が衝撃を受けやすく、歯の欠けや破折、神経へのダメージにつながる可能性があります。

出っ歯(上顎前突)は
自然に治る?


軽度の場合でも、成長とともに自然に改善することはほとんどありません。
特に成人の場合は顎の成長が終了しているため、自然に歯並びや噛み合わせが改善することはほとんどないと考えられます。
また、放置している間に口呼吸や舌の癖が続くことで、症状が悪化することもあります。
気になる症状がある場合は、早めに歯科医院へ相談することが大切です。

出っ歯(上顎前突)の
治療方法


顎顔面矯正

顎顔面矯正は、成長期のお子さまを対象とした矯正治療です。
顎の成長を利用しながら、歯並びや噛み合わせの改善を目指します。

メリット
・顎の成長を利用して骨格のバランスを整えられる
・歯が並ぶスペースを確保しやすい
・将来的な抜歯の可能性を減らせる場合がある
・二期治療の負担を軽減できる可能性がある

デメリット
成長期のお子さましか適応できない
治療期間が長くなることがある
装置の使用時間や使用状況によって、治療結果に差が出ることがある
症例によっては後に二期治療が必要になる

※二期治療:すべての永久歯が生え揃う中学生前後(12〜14歳頃)に行う、大人の矯正と同様の本格的な治療です。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットとワイヤーを装着し、歯を少しずつ動かして歯並びや噛み合わせを改善する治療方法です。

メリット
・幅広い症例に対応できる
・重度の上顎前突にも対応しやすい
・細かな歯の移動が可能
・噛み合わせまでしっかり調整できる

デメリット
・装置が目立ちやすい
・食べ物が挟まりやすい
・歯磨きがしづらくなる
・装着直後や調整後に痛みを感じることがある

マウスピース矯正(インビザライン)

マウスピース矯正は、透明なマウスピースを使用して歯並びを整える矯正治療です。

メリット
・装置が目立ちにくい
・食事や歯磨きの際に取り外せる
・金属アレルギーの心配が少ない
・通院回数を抑えられる

デメリット
・1日20〜22時間程度の装着が必要
・装着時間が不足すると計画通りに歯が動かない
・骨格的な問題が大きい症例などでは、適応できない場合がある
・紛失や破損のリスクがある

出っ歯(上顎前突)は、見た目だけでなく、お口の健康にも影響を及ぼす可能性があります。
気になる症状がある方は、お気軽に当院までご相談ください。

しおみ歯科クリニックの
専門医より一言!


歯科医師:塩見

出っ歯(上顎前突)のご相談を受ける際、「見た目が気になるので矯正を考えています」という方が多くいらっしゃいます。
しかし実際には、見た目だけでなく、噛み合わせやお口の機能にも影響しているケースが少なくありません。
日本歯周病学会専門医・指導医として診療を行う中でも、歯並びや噛み合わせが長期的なお口の健康に与える影響を実感する場面は数多くあります。
矯正治療は歯をきれいに並べることだけが目的ではなく、将来にわたって歯を健康に守るための土台づくりという側面もあります。
特にお子さまの場合は、成長に伴って顎の骨格や歯並びが大きく変化する時期があります。
そのため、「まだ様子を見ても大丈夫かな」と悩まれている方も、一度検査を受けておくことをおすすめしています。
早期に問題を発見できれば、将来的な治療の負担を軽減できる可能性があります。
また、大人の方でも「今さら矯正は遅いのでは?」と心配される必要はありません。
近年は目立ちにくい矯正装置も増えており、ライフスタイルに合わせた治療方法を選択できるようになっています。
出っ歯の原因や適切な治療方法は、お一人おひとり異なります。
インターネットの情報だけで判断せず、まずはご自身のお口の状態を正しく知ることが大切です。
気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。

expand_less
診療相談・お問い合わせ(一般歯科) 矯正相談予約 インプラント相談予約
診察券アプリの使い方